ブルゴーニュワイン

フランスワインの2大産地でブルゴーニュはワインの王様とも言われています。
歴史はかなり古くローマ時代から始まっていて、ここからドイツ方面へ向けてワイン用のブドウも移植されていき
ブルゴーニュの古い僧院ではドイツの赤の醸造のやり方が残っていて、ブラインドで飲むと全く見分けが付かない物があります。
ブルゴーニュの中心都市であるディジョンからすぐ南側へ下っていく銘酒街道があり自転車で見て回るのが最も現地を理解出来る訪問法と思います。
ディジョンの近くにシトーがありここがシトー派の総本山でここからワイン醸造技術がドイツへ渡ったものと思います。

ブルゴーニュワインの格付け
ブルゴーニュ地方にもワインには畑に拠って格付けがされています。
一番下級は ブルゴーニュワインで取れたワインをブレンドした物で名称上はブルゴーニュ
一応ブドウ品種を混醸しても問題は無いのですが、基本この名称を使う場合は単品種となっています。
地域内で混醸されたり、ブレンドされた物は各社が独自の名前を付けて売っている場合が殆どです。

次の級はAOCで決められた範囲での地区名を名乗っている物でボジョレーも地区としてのAOCが有ります。
AOCとは
フランスで決められている原産地呼称制度で原産地以外の産物は
その名称を使う事が出来ないという厳格な物でワイン以外にはチーズ
海産物・肉類など広範囲に及びます。
これはニセモノで不当利益をさせないという意図があります
EU内の主要な農産物は全てAOCコントロールされています。
地区名ワインでもある一定の基準を上回る品質と認められた物にはヴィラージュと言う追加呼称があります。
(例  ボージョレー・ヴィラージュ)

その次が村名ワインで、高級酒でもこの村名に拠って価格に相当の開きがあります。
有名処は シャンベルタン・ヴォーヌロマネ・シャンボールミュジニー・コルトンと言った所です。
いずれも村も特級畑がある村で村の8割が特級と1級という所もあります。
(例 ジュヴレシャンベルタン)

次は1級ワイン(プルミエ)で有る特定の畑名を特定指定しています。
ラベルの書き方はAOC村名にプラス1級畑名の場合が殆どです。
ボーヌ地区以降はモンラッシェを除いて特級畑は有りません。(ボーヌ地区はコルトンという特級があります)
(例 ヴォーヌロマネ・1er レ・スーショ)

最上級は特級畑ロマネコンティはこの中に入ります。
特級畑はかなり特徴的でありブルゴーニュの北部の極一部(コート・ド・ニュイ地区)にしか付けられていません。
中部のボーヌ地区では2つだけだコルトンとモンラッシェだけとなっています。
これは政治的理由という部分も有るようです。
私的にはムルソーの極一部は特級でも良いと思うのですがボルドーに有ったように
畑の格付けは今のところ変更は有りません。
(例 グランクリュ シャンベルタン)

ボジョレー地区

ブルゴーニュワインの末席で南のやや平坦な所からガメイ種を中心に生産されていてここの新酒は毎年その年に今後出てくるワインの特徴が
大体の部分で出てくるので毎年解禁日には飲むようにしています。
買っている物は少し高いのですが基本をルイ・ジャドとしています。
2015年はノンフィルターも店頭に有ったので買ってきて比べ飲みをしています。
一番左側のオレンジ色のラベルは天地人という日本人がプロデュースしているボジョレーでこれは2〜3年後に飲んだ方が良い部類に入ります。
天地人のオーナーで有る仲田浩司は最初は畑を持ちブドウ栽培も醸造もしていましたが、現在は買い酒を主体としています。
シャンベルタン地区に住んでいて酒質はかなりしっかりしています。

ボジョレー地区の赤は基本的に赤味に少し紫色の色調が入っていて糖分の全てをアルコールに変換せず僅かに糖分を残しています。
元々酸味が強めの品種なのでいかにして果実味を引き出せるかという所が醸造のポイントでこの果実味とフレッシュ感は
毎年出来合いで変わるので楽しみでも有りがっかりした年も有ります。
マスコミが100年に一度の出来を連発していますが実際そんな事は希にしか有りません。
(希は本当に希にあり2005年はそんな特筆に値する年でした)

このワインは約25年前のワイン会で出して頂いた物でブラインドで中身を当てるという物でしたが、当時この様な超古酒の経験が無いばかりか
赤ワイン自体の経験も少なかったので、ブルゴーニュのピノノワール以外は解りませんでした。
出してびっくりですが、ピノノワールに近い古酒の感覚は今も鮮明です。

1952年 ボジョレー地区 モルゴン (村名ワイン)

ボジョレーもヌーボーの第1陣以外は船便で運ばれてきます。このワインもそのひとつで
モルゴン村はボジョレー地区の中で最も良い物を出すと言われている村になります。

2005年のモルゴンとフロリーをお試しとして何本か保存しています。
どうなるかは数十年後のお楽しみです。

マコン地区

こちらも新酒を出す事の出来る地区ですが、主に白を産出します。(シャルドネ種) 
赤も若干有りガメイ種の他少しだけピノ・ノワール種も栽培されています。
一応村名ワインも存在しており、良く知られているのがピュイ・フュッセです。
全体的には軽い感じのワインが多く価格も1500円くらいからとリーズナブルです。

(飲んだ事は良く有りますが、あまり買わない地区なので画像が有りません)

ボーヌ地区

これはルイジャドの定番酒でブルゴーニュの全体からブレンドされているという意味のランク付けをされています。
この瓶の中身の実際はボーヌとオー・コート・ド・ボーヌ地区から出たシャルドネ種のみで作られた物でコストパフォーマンスは高いと思います。
当方では2016年5月に空けましたが生産年は1998年で当方で18年程寝かされていた物をこの位になるとどうなっているのか
という趣旨で置いていた物で98年の特徴である重たい酸はハッキリと残っていて少しシェリー香も出ているちゃんとした古酒になっていました。

ルイ・ジャド クーバン・デ・ジャコバン 1998年

ルイ・ジャド社
ブルゴーニュ全体に広大な自社畑を所有しており、自己醸造もやっていますが、
買い酒もあり規模としては大手の酒商(ネゴシアン)です。
自社畑は一部を除いてボーヌ地区が多く、ニュイ地区は特級と1級畑を中心にして保有しています。

ボーヌ プルミエクリュ ニコラ・ロラン
オスピス・ド・ボーヌ

オスピス・ド・ボーヌ はブルゴーニュ王国時代に建てられた施療院でワインの収益で病院や老人ホーム等を運用している所で
毎年ワインはオークションで売却されます。
ワインは寄進を受けて出来た区画毎に醸造されて樽もそれぞれ別になっています。(キュベ何々という風に寄進者の名前が入る時がある
オークションで落札されたワインはブルゴーニュ地区にある醸造元が管理をして最低18ヶ月の熟成を経てから
この統一されたラベルで出荷されます。
ラベルには落札した業者名と管理をしていた醸造所の名前が記載されています。

オスピス・ド・ボーヌ 2005年 ニコラ・ロラン

このワインは近年0.2ha程寄進されブドウの植え替えを行った区画のものだったみたいで落札価格も安かった為入手も容易だったので
複数本を買って最初に1本だけ開けた時の物です。
若くて強い果実味があり長熟に十分な力を持っています。

オスピス・ド・ボーヌ について
最初裁判官として王国に仕えていたニコラ・ロランが王家の親族と結婚をして財をなした時に
貧民対策の施しとしてボーヌ僧院に建物とワイン畑を寄進したのが始まりです。
妻で有るギコーヌ・ド・サラン(サヴォア家系)がより多くの良い畑を寄進してから、王国の有力貴族より続々と畑の寄進を受けて
現在に至っています。畑は殆どがボーヌ地区に有り一番高い値段を付けているのは
コルトン特級畑であるペスト畑だと思います。(平均の落札価格は1樽で90〜130万ユーロ)
ニコラ・ロランは最終的に財務長官となりましたが、当時の通例として職務に対する報酬よりも
賄賂の報酬が数倍はあったと言う事です。でもブルゴーニュ王国の財政を悪化させた張本人と言われています。

コード・ドニュイ地区

ブルゴーニュワインを代表しているワインを出している地区で特級畑の殆どはこの地区にあります。
有名なロマネ・コンティもこの地区の産出で年平均で7000本位しか有りません。
ワイン畑はディジョンの郊外から始まって銘酒街道を辿っていけば特級畑の殆どを巡る事が出来ます。
特級畑のワインはそう簡単には開ける事が無いので、一般的な物とそれよりも少し上くらいまでを主に紹介していきたいと思います。
(特級畑の銘醸品は開けた時点での感想を書きます)

ACブルゴーニュ ニコラ・ポテール 1996年

2017年2月のワイン会で開封しました。
醸造から20年を経ており通常のACブルゴーニュワインなら熟成を過ぎているものが多い中で
ニコラポテールは中身はコートドニュイ地区の中でシャンベルタン地区周辺の物を買い酒で醸造している為非常に高品質な物が多く
この1本もその中の一つです。約3日前に抜栓してデカンタージュをして開く直前にコンディション調整をしてワイン会で飲んで頂きました。
やはりポテンシャルは高く村名物とほぼ同等に感じられる果実味と酸味がありました。
(地域を限定していないブレンドなのですが、ニュイサンジョルジュ付近のものが大部分と思います)

ACブルゴーニュ 2009年

これもラベル上はACブルゴーニュですが、特級畑のミュジニィ少し斜め上方に広がる1.3haからのワインで
作られているのが解っている為価格は少し高めでしたが、買ってすぐに試飲して確信を持って出したワインです。
ミュジニイ程の芳香・力強さはありませんが、変なプルミエを買うよりはかなり良く出来ています。
このドメーヌは主にロマネ辺りの畑を所有しており、年代違いでヴォーヌロマネ1erレスーショも当方にあります。

今回はこれくらいまでで次回に続きます。

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